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竹達彩奈×梶浦由記×Hinano スペシャルトークイベント開催!

2022年3月10日

 公開後、音楽への大絶賛の声を受けてスペシャルトークイベントを実施、主人公・アリスの声を担当した竹達彩奈に加え、主題歌、およびイメージソングを制作した梶浦由記、応募者 1400 名を超えるオーディションを経て主題歌「nocturne」を担当する歌姫に選ばれた Hinano、藤咲淳一総監督、松下周平監督が揃って登壇し、劇中の音楽について熱く語った。


 竹達はデビュー以前から梶浦のファンであり、一緒の舞台に立てることに感激しきり。「さっきご挨拶をさせていただきながら半泣きでした! 完全にオタクスイッチが入っちゃって、めちゃ早口でしゃべっちゃいました!」と興奮した口調で語る。
 藤咲総監督も長い付き合いながらも「前にお会いしたのは 20世紀です(笑)」と久々の再会であることを明かす。今回、梶浦にお願いすることについて「梶浦さんは僕と誕生日が同じで 8 月 6 日なんですけど『しし座ってこういう人だよね』ってイメージがあった(笑)」と冗談めかしつつ「昔から、いろんな音を入れ込んで、サンプリングで独特の音を作るのはわかっていたので、梶浦さんが『DEEMO』を作るとなるとナイーブな曲なのでどう表現するのか? 楽しみではありました。上がってきた曲を聴いて『やっぱりすげぇな、この人は』と思いました」と感嘆する。
 松下監督は楽曲について「かなりお任せでした」と梶浦に一任していたと明かす。最初に小説版を読み、脚本を読み、「最後まで行けなかったけど(苦笑)」ゲームもプレイしてから、作曲に取り掛かったという梶浦。「イメージソングは制作のはじめの段階で作ったんですが、いろんな資料をいただいて、私が『DEEMO』という作品に感じたイメージを全部ぶち込んだものです。主題歌のほうは、もっと雄弁でないといけないし、日本語歌詞が付くのでいろんなことを考えて作りました。もともと、ピアノが主役と言っていいくらい大事な作品なので、女の子の声とピアノの音が、普通の歌物よりも少しピアノが前に出るように作りたいと思いました。ピアノのメロディが少し立つように――ピアノの音が絡んで、離れて…となるようにしたのと、あとは闇と光のバランスが大事だなと思っていました」と制作のプロセスを明かしてくれた。
 そんな梶浦の楽曲について、竹達は「120%、いや、200%くらい…崇拝レベルでサイコーって思いました!」と絶賛の言葉を贈る。
 そして、梶浦の手による主題歌「nocturne」を歌ったのが、ちょうどイベント前日(3 月 8 日)に 16 歳の誕生日を迎えた Hinano。1400 人を超える応募があったオーディション当時は 14 歳の中学 3 年生だったが、自身が選ばれた時の心境について「心臓が張り裂けるんじゃないかってくらい、嬉しかったのを覚えています」と初々しい表情で語る。
 梶浦によると、歌姫が Hinano に決定した当時、主題歌は「フレーズだけがあった」状態だったという。「曲として、ピアノのフレーズがないと映画の制作ができないので、何となくメロディはあったけど、歌として完成させるのは、どなたが歌うか決まってからのほうがいいし、言葉も誰が歌うかによって変えたいので、曲が完成したのは(Hinano に)決まってからです」と明かす。

 Hinanoは最初に自身の歌声が入った本作を鑑賞したときのことについて「試写会で最初に観たんですが、もうすぐ『nocturne』が来るぞ…という流れで待ち構えて、流れた瞬間に感動と、いままでのオーディションだったり、梶浦先生のレコーディングだったりとか、思い出がワーッとよみがえってきて、感情が抑えきれないくらい、心が温まりまくりました!」と述懐。既に自ら劇場に足を運んで「4 回観ました!」と笑顔を見せた。
 本作は劇場によって、ドルビーサラウンド 7.1ch の音響環境での上映を楽しむことができるが、藤咲総監督は「我々が一番良いと思っているところに近づけて流していただけて、沁みる感じでよかったです」と絶賛。松下監督もそもそも本作を制作するにあたって「最初のコンセプトとして“音楽モノとは何ぞや? というのを藤咲さんとも考えて、目指してきた」とうなずく。
梶浦は声優のセリフと音楽が分離した環境で楽しめる 7.1ch の環境を絶賛し「とくに音楽がすごく大事な作品なので、音楽のボリュームも普通の映画の倍くらいあります。ちゃんと音楽を立たせているのがこの映画の素晴らしいところで、完全に“音楽劇”になっている」と称賛を惜しまない。
 竹達も「立体的な素晴らしい音楽はもちろん、雨の音、雷の音など、自然からの音や、足音ひとつに至るまで繊細で、歩いている時も左から歩いてくるのか右から歩いてくるのかもわかりやすいし、こだわり抜かれて作られているのを感じました」と臨場感の素晴らしさを強調する。
 最後に Hinano は「ひとつひとつの音が『DEEMO』の重要なピースになっていると思うので、劇場でまた見たいと思った方は友人を誘っていただいて、その際には『nocturne』もぜひ注目していただけたらと思います!」と呼びかけ、竹達も「私ももう 1 回、足を運んで観たいと思います。みなさんも何度でも足を運んで楽しんでいただけたら」と語り、温かい拍手の中でトークイベントは幕を閉じた。